2013年10月4日金曜日

喜劇的な瞬間


ちわっす。秋ですね。
仕事辞めたっす。てへ。
てへじゃねーーーー。可愛くねー。
そんな感じでしょぼくれてる6L工場の押入から出したジャンパーのポケットに入ってたレシート的存在、西池です。おばんです。

なんとなく、更新してみます。
大学時代の印象的なエピソードを思い出したので。

僕は東京生まれですが、京都の大学に通ってました。
映画学科なんていうとこで授業で映画見たり撮ってみたりして、それは楽しかったですが、その分今困っちゃってるワケなんですけど、それは置いといて、タカシという友人がいました。
彼は九州男児で、硬派つーかなんか我が道を行くみたいな奴で、特に親しいワケでもなかったんですが普通に友達でした。
ジブリが好きなんだけど一番好きなのは「海が聞こえる」だっていう。
まあ面白いやつでした。僕の一番の親友、花岡くんの声が飛影(幽白の)に似てるのを発見したのもタカシでした。

それで、映画学科にはパソコンルームみたいなとこがあって、お金がなくていいパソコンとか編集ソフトが買えない学生はそこで編集したりネットみたりしてて、僕もよく使ってたんですね。

ある日の夕方(秋だったと思います)、タカシと僕がたまたま並んでパソコンに向かっていました。僕はあまり覚えてないですが授業の課題かなんかやっていて、タカシは既に作業を終え編集したデータを外付けのハードディスクにコピーしている最中でした。

そして事件は起きました。わりと仲の良い天才の先輩が僕がいるのを発見して近くにやってきたのですが、先輩の背負っていたリュックが僕の外付けハードディスクにぶつかりました。そして、倒れた僕のハードディスクがすぐ隣に置かれていたタカシのハードディスクにドミノ式にぶつかり2台の精密機械は「キューン…キューン」と可愛らしい音を立て始めました。僕と先輩がおそるおそるタカシの方を見ると、彼はモニターに表示されているデータ移動の進捗状況を示すウィンドウを凝視していました。

そして静かにつぶやいたのです。
「ギガが…ギガが増えてねぇ…」

結局、僕の方はまったく無事で、タカシは250ギガ分の編集データと「たかお」と名付け愛用していたハードディスクを失いました。まさに悲劇です。
しかし喜劇でもあり僕と先輩はずっと爆笑してしまいました。
九州男児のタカシは僕や先輩のことを責めたりしませんでしたが涙目ですっかり途方にくれており、あまりに可哀想だったので僕は、よかったら使ってよ、と自分のハードディスクを彼に貸しました。
そのハードディスクを「きみお」と名付けると言った彼に僕らはまた爆笑しました。

後日「うまかっちゃん」というインスタントの九州ラーメンをくれました。
もやしをたくさん入れて喰らいました。

楽しかったあの日々も今はもうすべて過去で、明日からの職探しを思うと憂鬱な気持ちにしかならない。タカシも花岡くんも実家に帰ってしまい今は連絡も取っていない。
天才の先輩は今も変わらず天才だけど日々の生活に追われ作品作りから遠ざかり、その才能を持て余してる。ギガ増えてねぇよ、あの日から。どげんかせんといかんっしょ。まじで。梅田でナンパした女のアソコの匂いがキツくて参った話また聞かせてよ。黒霧島は用意しとくからさ。



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